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山林と渓谷のはざまで自然を浴びる

NATURE HOTEL NARUKAWA

愛媛県北宇和郡の自然豊かな山中にある成川渓谷休養センターを、民間企業が町から引き取りリノベーションすることになり、施設周辺の遊歩道や坪庭のデザインを担当しました。ホテルは「渓谷の美しさ」と「もったいない精神」のかけ合わせをコンセプトに掲げており、我々もこの地がすでに持っている山林や渓谷の美しさを最大限に活かすランドスケープを計画しました。

本館では、ロビーの滝庭とレストランの坪庭をデザインしました。ロビー正面に、渓谷を象徴するような迫力ある崖と流れる滝を望むことができます。左右2本の滝は自然の湧き水を利用しており、天気や季節によって日ごとに姿を変えます。レストランでは、座る人の視線に合わせ低めに設定された窓を額縁として捉え、景石と紅葉の坪庭を計画しました。

本館から渓谷を遡ると、斜面地に5つのヴィラと4つの貸切風呂があり、それらをつなぐ遊歩道と個々の棟へのアクセスルートをデザインしました。まず、山並みに人為的に植えられた生垣や、景観を損なっている照明やサインなどの人工物を撤去することで、できる限り自然な法面に戻しました。逆に遊歩道の途中にある朽ちた切り株や苔むした岩は残し、それらを縫うように遊歩道を計画しました。遊歩道は京都の日本庭園などでみられる霰翻(あられこぼし)を採用しており、地元の造園家たちの職人技によって、自然の起伏を感じながらも歩きやすく、景観との親和性も意識した仕上げを実現しています。また、各棟へのアクセス部分は大島の自然石で構成した階段となっており、霰翻の緻密さと対比してインパクトを放っています。

清流が刻んだ渓谷美を望むヴィラや貸切風呂、大自然を身近に感じることのできるランドスケープが、唯一無二の宿泊体験を提供しています。

  • 竣工

    2024年10月

  • 所在地

    愛媛県北宇和郡

  • 事業主

    ありがとうサービス

  • 建築・内装・サインデザイン

    ようび

  • 撮影

    松野義也

  • 業務内容

    ランドスケープデザイン・屋外照明

  • 担当デザイナー

    熊谷玄, 中村覚, 高津悠人

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